4月12日、第129回通常国会に提出された「臓器の移植に関する法律案」をめぐって、特に脳死の問題が強い関心を集め、論議の的となっている。しかし、議論の前提となるべき知識、たとえば「脳死とは何か」、あるいは「脳死の診断はいかになされるのか」という基本的知識について、正確に理解している人は少ないと思われる。さらには脳死の診断が臓器提供のために行われ、そのために問題が生じるというような誤解を抱いている人もいるようである。
 そこで、脳死について正確な知識を得るため、救急医学、法医学、それぞれの立場から日常的に脳死者に対応し、脳死を熟知している2人の専門家を招き、脳死について詳細に解説していただいた。今号では、脳死特集として、その内容を紹介する。

(1994年8月25日発行号より)


C O N T E N T S


救急医学から見た脳死
杏林大学医学部救急医学教室教授 日本救急学会理事 島崎 修次

・脳死とは何か
・脳死の判定
・脳死者への対応と臓器提供に関する救急医学会の見解

法医学から見た脳死
大阪大学医学部法医学教室教授 日本法医学会評議員 若杉 長英

・脳死とは何か
・脳死は人の死か
・脳死を人の死と認めることに伴う問題点



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