脳死臓器移植に対する日本移植学会の基本理念と活動方針


  1. 法施行後3年を経過したが臓器提供は依然として限られる状況にある。提供者および遺族の尊い意思を無駄 にしないよう、移植実施にあたってはさらに良い成果を示し、社会からの臓器提供への理解と支援を得るように努める。そのために、広報活動をさらに積極的に推進する。

  2. 小児への移植の道は現状では事実上閉ざされており、依然として海外に頼っていることは国際的にも問題が多く、学会として看過できないものである。これを可能とするべく努力する。

  3. 意思表示カードの普及は脳死臓器移植推進において最も重要であり、学会自身もその普及に努めると共に、ネットワークと協力してより広い効率的な普及活動を展開する。

  4. 救命救急等の医療現場において臓器提供に関わる生前の意思を最大限に尊重出来るシステムの構築が急務である。また、提供病院の環境整備については種々の課題が残されており、臓器提供について十分な協力が得られる環境を実現するため、本学会としてもその改善に協力する。

  5. 脳死臓器移植実施施設の拡大は、臓器移植の普及と推進に重要である。

上記の事項を含め、法制上あるいは運用上の諸問題については、臓器移植に関する学会の基本理念に則り、さらに現行法の成立の経緯を尊重し、その上で国会、行政、日本医師会、関係機関、関係学会等に対応し、改善に向け努力を傾注する。

 平成12年12月20日

日本移植学会理事会